お魚無限回転

もはや何を書けば良いものか…

好きと似合うと向いてる、と

好きなことと似合うことと向いてることって違うよねえって漠然と思うことがある。

 

たとえば私はイラストが大好きだけれど上手くない。反対に文筆は苦手だと思っていたけれど褒められることが多い。

小さい頃憧れたフリルがたくさんの可愛くて優しい色合いのロリータは結局似合わなくて、私に似合うのは真っ黒と原色。今のファッションも好きだけどね。

 

自分はこのマッチを自分で見つけることが本当に下手くそで、何回もいろんなことに挑戦してはできないことに挫折してきた。

何年も続けていたダンスだってそう。

チア、ヒップホップ、ジャズ、よさこい、人生の大半をかけていろんなジャンルを通って自分はダンスがどうしたって下手だと気づいた。

自分より遅くチームに入った子が選抜チームに入って世界大会に行った時。

自分よりも年下の子が発表会の時に自分よりいい位置をもらった時。

何でここで気づかなかったんだろう。

ダンスなんてしたことのなかった同期がみるみる上手くなった時、自分だけがサークルの輪にうまく入れていないことに気づいた時、やっと自分に踊るという行為が向いていないことに気づいて絶望して、辞めた。

 

それでもサークルのことは大好きで、久々に見に行ったらやっぱり踊りたくなった。

直前待機の逸る気持ちとか、沿道の私に気づいた時の後輩のキラキラ輝く笑顔とか、地方車のライトを反射する汗の輝きとか、祭りの時の街の熱気とか、酷使して痛む体とか。

何もかもひっくるめて私は大好きなんだと思った。だから私はやめようと思うたびに続けたんだし、努力が苦手なくせに努力することに本気になれたんだと思う。

でも下手なんだよな。やりたくないな。もう恥ずかしい思いも悔しい思いもしたくない。

そうやって一番仲のよかった同期に打ち明けたら「一緒にまたやろうよ」。

あっけらかんと続けた。「何で辞めちゃうの、私はあなたの踊り方だいすきだよ」って。

わざとらしさも何もない態度と言葉にカツオのたたき食べながら泣きそうになった。

自分の至らなさばかりに目が行って、だいすきでいてくれる人がいるのに全然気づかなかった。慕ってくれる優しい後輩たちも、なんだかんだ気軽に接してくれる同期たちもそう。

好きと似合うと向いてるは違うけど、自分の好きがいちばんの原動力になるはずだから。

もう一回、頑張ってみようかな。